開発言語

ソフトウェア開発を行うにあたり、いくつのプログラム言語から最適なものを選ぶ必要があります。 プログラム言語の特性から、計測や制御に適するものがありますので、知ってるプログラム言語に固執することなく選んでください。 またソフトウェアの開発環境も選択肢がありますので、目的や状況にあわせて選ぶといいでしょう。

計測や制御で使うプログラム言語.

C言語
1980年代頃から盛んにソフトウェア開発に利用されたプログラミング言語です。 使いやすさから業務ソフトウェアから計測や制御までジャンルを問わず利用されてきました。 ハードウェア寄りのプログラムを作れる特徴もあわせて持ち、計測や制御ではたいへん重宝しました。
現在では、後発のC系言語と言われるC++やC#などに主流を譲りましたが、実行速度が求められるPICなどのマイコンには、活用されているプログラム言語です。
C++
オブジェクト指向が流行り出した1990年代から、さかんに使われたプログラミング言語です。 C言語と同じようにプログラミングしても問題なく動いてしまうことから、オブジェクト指向が理解できてないエンジニアが作ったプログラムは難解と感じることがあります。
今となってはC++で開発を行う案件はほぼなく、後発のC系言語であるC#で作られることが多いです。 C++を取り扱えるエンジニアも少ないことから、C#に置き換えの依頼も多くあります。
C#
Microsoftが開発したWindowsの.NET Framework上で動作することを前提としたプログラム言語です。 C++に比べて扱いやすく、プログラムの記述量も少なくて済むことから、C系言語で一番利用されているといえます。
Windowsというマルチタスクでの懸念として、高速サンプリング時の遅延が考えられますが、 サンプリングが測定装置で正確に行ってくれる現代にあって、C#でプログラムを作る心配はほぼなくなっていると考えます。
VBA
Visual Basic for Applications(ビジュアルベーシック・フォー・アプリケーションズ)。 Microsoft ExcelなどのOffice製品の付属プログラミング言語です。 おまけのソフトと言っては高機能であり、測定機器が出力したデータの集計とグラフ化などは十分にできます。 グラフ化をMicrosoft Excelに任せることにより、ソフトウェアの開発コストの軽減化に役立ちます。 また試作としても選択できるプログラム言語ですが、容易に変更ができるため、複数人で使うような場合は他のプログラミング言語で開発したほうがいいと考えます。
アセンブラ
コンピュータに内蔵されたプロセッサー(CPU)は、機械語プログラムを読み取って実行します。 プログラムの手順にあわせて命令を記述するプログラミング言語がアセンブラ言語ですが、暗号の様であり、ソフトウェアの生産性はいいと言えません。 機械語相当の命令を直観的に記述できるため、動作の無駄がないプログラムを作ることができます。
現在、アセンブラでプログラミングができる技術者はかなり貴重な存在と言えます。

目的別プログラム言語の選択.

試作
「仕様書がない」場合や「結果を探りながらソフトウェア作りたい」ときは、試作を重ねながらプログラムのアウトラインを決めるといいでしょう。 試作としのプログラム言語は、VBAをお勧めします。 もちろん細かい制御などはできませんが、画面のイメージや操作性を実際の動作を見ることにより、仕様が固まります。 仕様がはっきりしない状態で設計を行い、出来上がった後に手直しするより開発コストが抑えられる場合もあります。
コストを抑える
計測では、分析や解析した結果をグラフ化するケースがあります。 このような場合は、グラフ部分だけをMicrosoft Excelを使い、コストを抑えることができます。
現在の測定機器の多くは、サンプリングデータをデジタル化してくれます。 結果をファイルで受け取れれば、Microsoft ExcelのVBAでファイルを読み込み、容易にグラフ化することができます。
製品とする
実験や試作としてのソフトウェアは、修正がしやすいVBAが最適です。 しかし簡単に変更ができてしまうため、コンパイルを行うプログラム言語をお勧めします。
WindowsをOSとして動作させる場合は、C#がいいでしょう。 C#が分かるエンジニアもたくさんいますから、変更時の対応も安心できると思います。
マイコン
PICなどのマイコンの場合、アセンブラかC言語となりますが、これから作る場合はC言語を使うといいでしょう。 アセンブラは、今の時代にあっては伝説のプログラミング言語になりつつありますので、あえて選択するはお勧めできません。
Raspberry Pi(ラズベリー パイ)などのボードコンピュータは、PYTHONが使えます。 使うコンピュータやOS、周辺機器などを考慮して、プログラム言語を選ぶといいでしょう。

もしプログラム言語の選択で困った場合は、お近くのソフトハウスに相談してください。 相談できるソフトハウスがない場合は、お気軽に弊社まで電子メールでお問い合わせください。

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